Tatoo You! (マオリ編)

先住民族マオリというマイノリティは、マイノリティであるというその一点のみで、被害者意識に満ちた苦情を述べているが、これは彼らにとっての異国である日本への敬意に欠ける行為だ。今回の件でマオリ族に対して疑惑の目を向ける日本人も増えるだろう。
 
飯の種を必死で探す弁護士たちは、いろいろと現実的でない・親しみのない原則論をもてあそんでいるが、『入れ墨=暴力団』という考え方が全てでないにせよ、入れ墨は見慣れない人にとっては心理的脅威になる。落ち着くために来たはずの温泉で、なにゆえ脅かされなければいけないのか。これが日本の文化なのだ。来日する外国人も日本の伝統を尊重しなければならないのは言うまでもない。
 
日本では歴史的に『入れ墨=受刑者』という価値観を持つ。その国にきて、さらに素肌をさらす事により、さらに繊細になる浴場という空間を訪れるのであれば、入念な下調べをするべきだ。
 
われわれ日本人は、海外へ旅行に行くに際して、現地の風俗文化を尊重するよう、教えられているはずである。それが文化摩擦を回避すると同時に、国家の評判をおとしめない、引いては継続的に異国を訪れる同国人の利益にもなるからだが、大前提として、異文化を尊敬することは当然のことであるからだ。これは旅行者としての高い水準にあるともいえる。
 
もちろん、日本人もかつて海外における振る舞いでの失敗があるからこそ、今日という日の評価がある。
このマオリからの旅人は、日本を批判するまえに、己の行動を自省することはなかったのだろう。
 
日本も今や他国の観光客を積極的に受け入れる国となったが、今回のクレームに対して過剰に反応する必要はない。無理に変えれば、外国人に対する嫌悪感が広がるだけだ。ここはひとつ、外国人が日本での適切な振る舞いを行いやすいよう、啓発をするだけでよい。
 
入れ墨容認派および反対派の葛藤は今後も続くだろうが、現地の人間が訪れなくなってしまえば元も子もない。ジモッティと部外者が共存するためには何が必要か、識者が奨めるような入れ墨に対して極端に媚びる必要はない。
 
とはいえオリンピックも近く、海外の人間は入墨に抵抗がない人種が多いようだ。解決策として、僕の意見では、不入墨者と、入墨者を分離させるのが一番だ。設備投資の資金もなかろうし、腹立たしくもあるだろうがオリンピックで海外の人間が大勢やってくる特別な期間中は徹底的に分離する、期間が終われば元に戻す、これくらいで金と誇りの均衡はとれるのではないだろうか?
 
(以前の入墨温泉論はコチラ↓)