富山県・鯰温泉
鉄泉
源泉17度
茶褐色金気臭
源泉17度
茶褐色金気臭
富山から射水に抜ける道中にある温泉で、いくつかの温泉施設が固まって存在している。名乗ってはいないが、温泉郷としても良いかもしれない。そのなかでも最も設備が綺麗な施設に入った。建物の作りからかつては医療施設であったことが予想される。
ここには三つの湯がある。
一つは内湯にある麦飯石温泉という人工的なもの、もう一つはこれまた内湯にある天然の鉄泉の湯、最後露天にあるのが一番楽しい石油臭のする温泉である。どれも湯船は一つずつ。
鉄泉もそうだが、露天の温泉も源泉はそれほど高くないから加温している。鉄泉は湧出量が多いようだが、露天のものは50Lだから大切に使っているに違いなく、贅沢にかけ流しをしているというわけではなさそうである。
しかしここの露天の湯は非常に良い。その油臭に加えて、ほんのわずかだが白い湯の花が見える。それがパイプからドバドバでているから小さな湯船にも気合を感じられるだろう。
僕が入浴した時も地元の人が大勢いた。彼らの憩いの場なのだろうが、富山の人はみな無口で物静かでなんだか気を使われているようで、思いの他リラックスできた。
そういえば、気のせいかもしれないが北陸の温泉ではラドン含有の表示が少ないようにも思われる。これは放射線温泉の数が少ないからそもそもいれていないのか、調べていないから適当な事を言っているが、地域の特色のようなものを感じたものである。
(2015.12)