錯誤

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努力を必要としない平和が国を犯している日本も酷いが、
繁栄と混沌が正比例している中国も酷い。

だが中国人は今だ大国の民である気概を失っていない。
彼らがWW2以前に植民地獲得競争に出ていない事は
中国人にとっては不満な歴史の結果だろうが、
この時代においては追い風になっている。

自国の繁栄のみを考えた帝国主義の結果、
その帝国は内から急速に衰退していく。
最初にスペイン、フランス、イギリス・・・

ドイツと日本はその衰弱の途上に着く前に戦争に敗れ、
国の全精力を経済のみに注入することができたが、
この繁栄も精密な維持がなければなりたたない。
市民が努力を怠れば、すぐに崩れ落ちてしまう厳しい時代を迎えた。

アメリカの努力と限界
現在のアメリカは、依然帝国としての力量を保持しているが、
一度手がけた拉致問題から手を引く宣言をした。
ブッシュ政権の任期終了が近いせいか、
北朝鮮問題に絡めて拉致問題に精力を注ぐ価値なしとみたせいかあるいは・・・。

イラクとアフガンで戦うアメリカには、これ以上他に前線を増やせないという見方がある。
冷戦時代も、ベトナム朝鮮半島、中東に加えて、アフガン、中南米でも治安維持に失敗している。
世界の秩序とアメリカの繁栄を同時に守るのは、大変な労力を必要とするのだろう。
そのため、アメリカは「忘れないぞ」と釘をさしても、極東での火消しを行ったのだ。

世界中で頻発する騒動を抑えるために、優先順位を明白にしたと見えるが、
その準備が活かされるかどうかは次の政権次第だろう。

・台頭
仮に、中国人がこの拉致問題を解決する糸口を日本に提供した場合、
色々な意見はあるだろうが、中国の覇権を容認するどころか推進する人々も出てくるだろう。

中国はダルフール問題で、【一方を支援して】その統一に力添えをしようとしている。
もちろん、統一後に中国の権益を伸ばすためだ。
かつてイギリスが薩摩を支援し、フランスが幕府を支えたのと同じ戦略だろう。
中国側の大義名分は、双方をなだめる調停案では永久に紛争は続く、というものだ。

中国のやり方は完全に帝国主義的である。
しかしそれで平和が戻れば、誰も中国を非難できなくなる。
中国からしたら、実力も無いのにでしゃばるな、といったところか。
彼らの描く夢も、現実味を帯びてくる。

ロシアがいれば、インドもあるから、アメリカの覇権に挑戦する第一走者が中国と決まったわけではない。
が、そうなる可能性は、実力と野心の両面からも最も高い。
世界の経済は所詮、アメリカ抜きでは存在し得ないから今のEUや日本は従うしかない。
そしてEUと日本にはアメリカの覇権に挑む理由がない。理由が無ければ気概も存在しない。

・覚悟
中国お得意の時代錯誤によって、世界の潮流も変わってくるかもしれない。
だから【自分を治める事ができなければ】世界に認められる頭から考えるのは危険だ。
もう日本は独りで立つことはできないのだから、歴史の岐路で勝者の側に立つことができるように、
大国の為に血を流す覚悟をしておく必要があると思う。



という作文の投稿があったとさ