残業中に日本ハムが優勝を攫って行った。
そんなあなたと私が手に取る良き本があります。

「若者はなぜ3年で辞めるのか―年功序列が奪う日本の未来―」
作者は城なんとかさん。なにせ立ち読みしたもんで、覚えていないんですが、
この本は非常に読ませる文章です。著者のモラルと趣味の良さが力強い主張と共に息づいている・・・ああっ、なんということでしょう!

内容を要約すると、
「お前の心に奮える何物かがあるのならば、人生のレールから降りて、さあ、トツゲキー!」
という内容。また既得権益者を文明の敵として激しく糾弾している。

ようし!やってやる!まずは上司に逆らって横っ面ブッたたいてやるっ!
そう思ったのは私だけではないはずです。隣で立ち読みしていた新卒の青年等は嗚咽を止められるありさま。事務所に戻ってからどのような惨劇が繰り広げられたか、興味深いところです。

ともかく、この道なき道を行けというパイオニアリズムが脈動する本書は静かなる革命の経典である。
誰が 好き好んで 朝の中央線に 乗るものか !
何を言う! 三鷹発の総武線は地獄の席争奪戦が 毎朝あるんだ ! これぞ 冥府魔道の道だ !
人員が足りないから 23:30まで 会社にいるはめになるんだ !
オフィスにかかっている 役員どもの写真が憎い !それ、トツゲキー!

だが以上の私の心の声を鎮めたのは他ならぬ本書。
「目的も、目標も、野心も、野望も、孫正義が如き果てしなき向上心に似た何かがなければ、お前は転職によって地獄に両足突っ込む事になる」
恐ろしきその慧眼に私は震えました。今度は恐怖によって。
だがすでに賽は投げられた。この本に出会った事が我が命運の尽きし刻。
煽られた結果、失敗して不幸になったって、結局は自分が選んだストライフロード。
万策尽き進退極まった時、笑顔で「それでも幸せだった」といいながら首を吊る。
私は決して後悔しないだろう。

会社員 山田山田男(24才)

JMPIF通信 『読者の密告』への投稿より。